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うつ病の人がとる行動やおかしいと感じたときの対応とは?当事者が解説

天津ユメト

こんにちは、自助グループRelamateを運営している天津です!

突然、身近な人が普段と違う行動を取るようになったり、明らかに元気を失っているように見えたりすると、不安になることがありますよね。

相手の姿を見て、「何か困ったことがあるのかな?」「もしかして、うつ病なのでは?」と感じる瞬間があるかもしれません。

しかし、うつ病のサインは意外と分かりにくく、誤解や放置によって症状が悪化してしまうこともあります。

今回の記事は、うつ病の人がとりがちな行動の特徴や、それに気づいたときの対応について解説していきます。

天津ユメト
天津ユメト

今回の記事は次のような人におすすめ!

  • (相手)笑顔が減り、会話に元気がないように見える
  • (相手)返信が遅くなったり、そっけない返事が増えた
  • (相手)頻繁に疲れたと言って、外出を会うことを避けている

一緒に、相手を思いやりながら適切な行動を考えていきましょう。

【家庭編】うつ病の人がとる行動

うつ病は、家庭というプライベートな空間の中で特に顕著に現れることがあります。

なぜなら、家族の中では仕事や社会的なプレッシャーから一時的に解放され、自分自身の状態がよりはっきり表に出るからです。

ここでは、うつ病の人が家庭内でどのような行動をとる傾向があるのかを解説します。

起床時間や睡眠習慣の変化

うつ病の初期段階で特に多く見られるのが、起床時間や睡眠習慣の変化です。

例えば、以前は規則正しく朝早く起きていた人が、何時間寝ても疲れが取れないと感じるようになり、午前中ずっと布団から出られない状況に陥ることがあります。

一方で、不眠に悩まされるケースもあり、夜中に何度も目が覚めたり、そもそも寝つけなかったりする場合もあります。

これらの変化は、「ただの疲れ」や「体調不良」として見過ごされがちですが、長期化する場合は注意が必要です。

家族としては、起床や睡眠を強制するのではなく、「疲れているみたいだけど、何か心配事はある?」と優しく問いかけることが大切です。

また、無理にペースを戻そうとするよりも、本人の状態に合わせた柔軟な対応が求められます。

食生活の変化

うつ病は、食生活にも大きな影響を与えることがあります。

具体的には、食欲が極端に低下し、好きだった食べ物にも手を伸ばさなくなる場合があります。

「お腹が空いているのに何も食べる気がしない」と本人が感じることも少なくありません。

また、逆に特定の食べ物、特に甘いものや炭水化物に強く依存するケースもあります。

これは、体が一時的に快感やエネルギーを求めているからです。

家庭内でこのような変化が見られるときは、「今日は何を食べたい?」と負担にならない程度に選択肢を与える方法が効果的です。

また、本人が食べやすい簡単な料理や軽食を準備することで、少しずつ栄養を補えるよう工夫してみましょう。

家事や日常生活への無関心

うつ病の人は、エネルギーの不足や興味・関心の喪失から、家事や日常生活への意欲を失うことが多いです。

以前は丁寧に掃除や料理をしていた人が、急に部屋を片付けることすら億劫に感じたり、洗濯物をそのまま放置するようになったりします。

これらの行動は「怠けている」と誤解されがちですが、実際には意欲を湧かせるエネルギーが枯渇している状態です。

家族は、「これぐらいできるはず」と本人を責めるのではなく、「今日は一緒にやろう」といった形で負担を軽減する手助けをすると良いでしょう。

また、本人ができたことをポジティブに認め、「ありがとう」「助かったよ」と感謝の気持ちを伝えることも重要です。

家族との会話の減少

家庭内でのコミュニケーションが急に減るのも、うつ病の特徴的なサインです。

普段は明るく会話を楽しんでいた人が、必要最低限の返事しかせず、会話を避けるようになります。

「疲れている」と言葉少なになる場合や、目を合わせないことが増える場合もあります。

これらは、本人が自分の気持ちを表現するのが難しくなっていることや、家族に心配をかけたくないという心理が影響していることがあります。

このような状況では、無理に会話を引き出そうとするのではなく、適度な距離感を保ちながらも、「いつでも話してくれていいよ」と寄り添う姿勢を示すことが大切です。

また、本人が話しやすいタイミングを見逃さないよう、静かに見守ることも必要です。

趣味や娯楽への興味喪失

家庭内でのもう一つの特徴的な行動は、趣味や娯楽への関心が薄れることです。

例えば、以前は毎週末に楽しみにしていた映画鑑賞や手芸、ガーデニングなどの趣味に全く手をつけなくなることがあります。

「やりたいと思うけど、動けない」と感じることも多く、これに対して家族が「なんでやらないの?」と詰め寄ると、本人をさらに追い詰める結果になってしまいます。

家族としては、「最近○○をやっていないけど、また一緒にやるのはどう?」と提案し、無理のない形で楽しめる機会を作ることが効果的です。

特に、本人が以前好きだったことに触れるきっかけを作ると、小さな喜びを取り戻すきっかけになることがあります。

【職場編】うつ病の人がとる行動

うつ病はその人の生活全般に影響を与えますが、特に職場という公的な場では、その影響が独特の形で現れることがあります。

職場では、仕事の進行や人間関係、自己評価の低下などが絡み合い、うつ病の症状が一層顕著になる場合があります。

ここでは、職場におけるうつ病の人がとりがちな行動を解説します。

業務の遅延やミスの増加

うつ病になると、注意力や集中力が低下し、業務の効率が著しく落ちることがあります。

例えば、以前は短時間で終わらせていた報告書の作成に何倍もの時間がかかるようになったり、簡単な計算やデータ入力でミスが頻発することが増えます。

これにより、本人は「自分はダメだ」と自己評価をさらに下げてしまい、悪循環に陥ることがよく見られます。

このような状況に対して周囲が「どうしてこんなに遅いの?」と責めると、本人は一層追い詰められ、うつ病が悪化する可能性があります。

むしろ、「少し困っていることがあれば教えてほしい」と優しく声をかけたり、必要に応じて業務を分担したりすることで、負担を軽減してあげることが重要です。

会議や業務上の発言が減少する

うつ病の人は、他者とのコミュニケーションにエネルギーを使うことが難しくなるため、会議やミーティングで発言を避ける傾向があります。

以前は積極的に意見を述べていた人が、「特にありません」「お任せします」と言う回数が増えたり、質問に対して曖昧な返答をするようになる場合があります。

こうした行動は、決して無責任さや怠慢ではなく、本人が自信を失い、「何を言っても正しくないのではないか?」と恐れていることが背景にあります。

このような場合、無理に発言を求めるのではなく、「今は調子が悪いようだから、必要なときに教えてくれればいいよ」といった形で、発言へのプレッシャーを軽減してあげることが効果的です。

また、後で個別に意見を聞くことで、本人が安心して考えを伝えられる環境を作ることも有効です。

遅刻や早退が増える

職場での遅刻や早退が目立つようになるのも、うつ病の人によく見られる行動の一つです。

朝起きられず、勤務開始時間に間に合わないことが増えたり、昼過ぎになるとエネルギーが切れて早退を申し出ることが多くなります。

また、勤務中に何度も休憩を取らなければならなくなるケースもあります。

これらの行動は、本人が怠けているわけではなく、心身のエネルギーが不足しているためです。

周囲は、厳しく叱責するのではなく、フレックスタイム制度や在宅勤務など、柔軟な働き方を提案することが望ましいです。

環境を調整することで、本人の負担を減らし、回復を支援することができます。

同僚とのコミュニケーションを避ける

職場でのうつ病の人は、同僚とのコミュニケーションを極力避ける傾向があります。

ランチタイムや休憩時間に一人で過ごしたり、飲み会や社内イベントを欠席することが増える場合があります。

これは、他者と接することで疲弊したり、「元気に振る舞わなければならない」というプレッシャーを感じるためです。

このような状況に対して、「なぜ参加しないのか」と責めるのではなく、「一人でいたい時間もあるよね」「何かあれば声をかけてね」といった形で、本人の気持ちを尊重する対応が求められます。

また、無理のない範囲でのコミュニケーションを促すために、小規模な会話の機会を提供するのも一つの方法です。

仕事への意欲や目標の喪失

うつ病の影響で、仕事に対する意欲や目標が失われることがあります。

以前は仕事にやりがいや達成感を感じていた人が、「どうせやっても意味がない」「何をやってもうまくいかない」と思うようになり、仕事へのモチベーションが大幅に低下することがあります。

この状態は、職場で特に目立ちやすい特徴の一つです。

このような場合、本人に対して「もっと頑張って」といった励ましは逆効果になることがあります。

それよりも、「今は少し休む時間が必要かもしれないね」「どんな形でサポートできるか教えてほしい」と、寄り添いながら声をかけることが大切です。

本人のペースを尊重しながら、少しずつ意欲を取り戻すサポートを心がけましょう。

【友人・恋人編】うつ病の人がとる行動

うつ病は、日常生活のすべての側面に影響を及ぼしますが、特に親しい関係である友人や恋人との間では、その影響が微妙な形で現れることがあります。

普段の行動や態度に変化が出たとき、それを見逃さず、適切に対応することが大切です。

ここでは、うつ病の人が友人や恋人に対してどのような行動をとることが多いのかを解説します。

連絡が減る、または返信が遅れる

うつ病になると、相手に連絡を取ること自体が大きな負担に感じられることがあります。

以前は頻繁に連絡をくれていた友人や恋人が、急に返信が遅れたり、「ごめん、また今度ね」と連絡そのものを避けるようになる場合があります。

特に、電話やビデオ通話のように即時的なコミュニケーションが苦痛に感じられることが多く、結果としてメールやメッセージへの返信すら遅れがちになります。

このような行動に対して、「どうして返信をくれないの?」と問い詰めることは避けるべきです。

代わりに、「いつでもいいから落ち着いたら返事をくれると嬉しいよ」と、相手のペースを尊重するメッセージを伝えるのが効果的です。

負担を軽減することで、少しずつ返信への意欲を取り戻せる場合があります。

会う頻度が減る、約束をキャンセルする

友人や恋人との約束をキャンセルすることが増えるのも、うつ病の典型的な行動の一つです。

「楽しみにしている」と言いながらも、いざ当日になるとエネルギーが湧かず、「行きたくない」「会う元気がない」と感じてしまうことがあります。

これは、相手を傷つけようとしているわけではなく、本人がその時点での心身の限界を感じているからです。

この場合、無理に会うことを求めたり、「どうして来られないの?」と責めたりするのは避けましょう。

代わりに、「無理しないでね。また元気になったら会おう」と言葉をかけることで、相手がプレッシャーを感じずに安心できるようにしてあげてください。

感情表現が乏しくなる

うつ病の影響で、感情表現が乏しくなることもよく見られます。

以前は喜びや驚き、悲しみを積極的に共有していた相手が、突然無表情になったり、「何も感じない」と話すことがあります。

恋人の場合、愛情表現が減ったり、「もう好きじゃないの?」と感じさせる態度が増えることもあります。

しかし、これらは愛情がなくなったわけではなく、感情を感じ取る力そのものが低下している状態なのです。

こうした状況に直面した場合、相手の感情を無理に引き出そうとせず、「そのままで大丈夫だよ」と安心感を与えることが重要です。

さらに、「何を感じてもいいし、何も感じなくても大丈夫だよ」と伝えることで、相手が感情表現に対する負担を感じずに済むようになります。

趣味やデートへの興味喪失

友人や恋人との間で共有していた趣味やデートに対する興味を失うこともうつ病のサインの一つです。

例えば、「一緒に映画を観に行こう」と誘っても、「面白そうだけど、今はちょっと…」と断られたり、以前は大好きだった趣味にまったく手をつけなくなることがあります。

これは、楽しさや満足感を感じる力が弱くなっているためであり、本人が無気力を自覚して苦しんでいることも少なくありません。

このような場合、趣味やデートを強要するのではなく、「気が向いたら一緒に楽しもうね」といった形で選択肢を与え、相手が自由に選べるようにしてあげると良いでしょう。

また、本人が比較的取り組みやすい軽い活動を提案することで、少しずつ楽しさを取り戻すきっかけを作ることができます。

ネガティブな発言が増える

うつ病になると、自分自身や将来についてネガティブな考えが頭を支配することがあります。

友人や恋人に対しても、「どうせ私なんて」「何をやってもうまくいかない」といった悲観的な発言が増えることがあります。

恋人の場合、「あなたにはもっといい人がいる」といった形で、自分が相手にとってふさわしくないと感じていることを打ち明けることもあります。

このような発言を聞いたとき、「そんなことないよ」とすぐに否定するのではなく、「そう思うくらい辛いんだね」と共感を示すことが重要です。

その後で、「でも私はあなたと一緒にいたいよ」と、自分の気持ちを素直に伝えることで、相手に少しでも安心感を与えることができます。

身近な人にうつ病の兆候を感じたら…

身近な人にうつ病の兆候を感じたとき、「どうすればいいのかわからない」と戸惑う方は多いでしょう。

その混乱は当然ですが、親しい関係だからこそ何かできることはきっとあるはずです。

うつ病の症状を理解し、適切な接し方をすることで、相手を傷つけることなく支えられる可能性が高まります。

ここでは、親しい人がうつ病かもしれないと感じたときに取るべき対応を解説します。

観察して気づく

うつ病の初期段階では、相手が自分の状態に気づいていないことが少なくありません。

普段とは違う行動や態度に気づくことが、サポートの第一歩です。

例えば、以前は楽しそうにしていた趣味に興味を失ったり、疲れているように見える日が続いたり、表情や口数が減った場合、それはうつ病の可能性を示唆しているかもしれません。

観察の際には、急いで判断するのではなく、数日から数週間にわたって様子を見守ることが大切です。

「いつもと何か違うな?」と感じたら、それを心に留めておきましょう。

その上で、他にも変化が見られるか確認することで、より正確に状況を把握することができます。

優しく声をかける

相手の行動に気づいたら、優しく声をかけてみましょう。

ここで重要なのは、「あなた、うつ病なんじゃない?」と断定的な言葉を使わないことです。

うつ病という言葉をいきなり口にすることは、相手を驚かせたり、自己防衛の態勢にさせてしまう可能性があります。

代わりに、「最近元気がないように見えるけど、何かあった?」や「疲れているみたいだね。大丈夫?」といった形で、相手を気遣う言葉を選びましょう。

このとき、相手の反応が薄かったり、話したがらない場合でも焦らないことが大切です。

「いつでも話を聞くよ」と安心感を与えるだけでも、相手にとっては大きな支えになることがあります。

否定せず、共感を示す

相手が話し始めたら、その内容を否定せずに耳を傾けることが大切です。

例えば、「最近、何をやっても楽しくない」と言われたときに、「そんなことないよ」と励まそうとするのは逆効果です。

本人にとっては、その気持ちが現実であり、それを否定されるとますます孤独感を深める可能性があります。

代わりに、「そう感じるんだね。辛かったね」と共感の姿勢を示しましょう。

また、「そんなふうに感じていることを話してくれてありがとう」と、相手が話しやすい環境を作ることも重要です。

共感を示すことで、相手は「この人なら安心して話せる」と感じ、さらに自分の気持ちを表現するようになるかもしれません。

専門家への相談を促す

うつ病は、専門的な治療を必要とする場合が多い病気です。

相手が苦しんでいる様子を見たら、「お医者さんに相談してみたら?」「病院へ行ってみてはどうかな?」「カウンセラーに相談する方法もあるよ」と提案してみましょう。

また、「病院に行くのは怖い」と感じている人も多いため、「私も体調が悪い時は病院へ行っているよ」と経験談を話したり、「一緒に行こうか?」と付き添いを申し出ることも効果的です。

相手が少しでも安心して行動を起こせるように、そっと背中を押してあげることが大切です。

無理に治そうとしない

うつ病の人に対して、「早く元気になってほしい」と思うのは当然のことです。

しかし、その気持ちが強すぎると、「どうして頑張らないの?」や「もっとポジティブになって」といった言葉が出てしまいがちです。

これらの言葉は、相手を追い詰めてしまい、逆効果になることがあります。

重要なのは、治すことを急がず、相手のペースに合わせて寄り添うことです。

「無理しないでね」「ゆっくりでいいよ」といった言葉で、相手にプレッシャーをかけずに支える姿勢を見せましょう。

うつ病の回復には時間がかかることを理解し、長い目で見守ることが必要です。

自分の心のケアも大切にする

親しい人を支えるのは、精神的に大きな負担がかかるものです。

特に、相手がうつ病の状態であるときには、その苦しみを目の当たりにすることで、自分自身も辛くなることがあります。

そのため、自分の心のケアも忘れないようにすることが大切です。

親しい人にうつ病の兆候を感じたときには、一人で抱え込まないようにしましょう。

相手に寄り添いながら、一緒に希望を見つける姿勢を持つことが大切です。

「大丈夫。私はいつでもそばにいるよ」と伝え、支え合いながら一歩ずつ進むことが、相手にとって大きな支えとなるでしょう。

まとめ

うつ病は、見えにくく、気づきにくい病気ですが、周囲の理解と適切なサポートがあれば、少しずつ改善していくことができます。

何より大切なのは、相手に寄り添い、無理をさせず、その人のペースで前に進む手助けをすることです。

時に言葉ではなく、静かにそばにいることが最大のサポートになる場合もあります。

ぜひこの記事を参考に、大切な人の心の声に耳を傾け、適切なサポートを提供していってください。

天津ユメト
天津ユメト

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