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思い込みの激しさに悩む人へ!原因や改善法、考えられる病気について当事者が解説

天津ユメト

こんにちは、自助グループRelamateを運営している天津です!

日々の生活の中で「私って思い込みが激しいな」と自分を責めてしまったり、「きっとこうに違いない」「こうならないとダメだ」と思い詰めたりしてしまうことにお悩みではないでしょうか?

今回の記事は、思い込みが激しい人の傾向や、考えられる病気の可能性、そして対処法について解説します。

天津ユメト
天津ユメト

今回の記事は次のような人におすすめ!

  • 他人の一言が気になり「自分が嫌われているのでは」と過剰に心配してしまう
  • 些細な行動が人に迷惑をかけているのではと考え過ぎてしまう
  • 過去の失敗に囚われ「また同じことを繰り返すのでは」と恐れてしまう
  • 日常の出来事に過度に警戒心を抱いてしまう

少しでも心が軽くなるよう、一緒に考えてみましょう。

思い込みが激しい人の傾向

私たちは、日々の生活の中で多くの状況や出来事を自分なりに解釈しながら生きています。

しかし、その解釈が極端になってしまうと、強い「思い込み」として心の中に固定化されることがあります。

こうした思い込みが激しい人は、自分の考えや解釈を事実として信じ込み、そこから感情や行動が生まれることが多いのが特徴です。

ここでは、「思い込みが激しい」人々の傾向について解説します。

完璧主義の傾向

思い込みが激しい人には、完璧主義の傾向が見られることが多く、「何事も完璧にできなければならない」と強く信じる様子が見られます。

この完璧主義は、自己評価や他者からの評価に対する不安から来ることが多く、少しのミスや不足があると強く自己否定してしまいます。

「100点を取らなければならない」「少しでもミスをしたら価値がない」と考えることで、常に高いハードルを自分に課してしまい、他人に対しても同様の厳しい目線を向けることがあります。

これにより、周囲の人に理解されずに孤立してしまうこともあり、結果として「自分は他人とは違う」という強い思い込みにつながることもあります。

この完璧主義が強いと、柔軟性を欠き、他の人が気にしないような細部にまでこだわりすぎるため、生活や仕事のバランスが取りにくくなり、疲れやストレスが溜まりやすくなります。

また、思い込みの強い人は、完璧を求めるがゆえに失敗するリスクを恐れすぎて、行動すること自体をためらってしまう場合もあります。

白黒思考の傾向

思い込みが激しい人は、物事を極端に捉える「白黒思考」を持ちやすいです。

白黒思考とは、「これは正しい、あれは間違っている」といった具合に、物事を二分法でしか捉えられない思考パターンです。

このような考え方に囚われると、「自分に賛成する人だけが味方で、反対する人はすべて敵」といった偏った見方が生まれやすく、周囲との関係もぎくしゃくしてしまいます。

この傾向が強い人は、たとえば「成功か失敗か」「好きか嫌いか」といったように、中間的な立場や意見を認められないことが多く、「曖昧さ」が受け入れられず、常にはっきりした結論を求めてしまいます。

その結果、少しでも自分の考えにそぐわない出来事や他人の意見があると、それを否定的に捉えやすく、思い込みがどんどん強くなっていくのです。

こうした白黒思考は、自分の価値観を揺るぎないものとする一方で、他者の意見を受け入れる柔軟性を失わせ、人間関係にも影響を与えがちです。

自己防衛的な考え方

思い込みが強い人は、自己防衛的な思考も特徴的です。

「自分は傷つきたくない」「自分を守らなければならない」という意識が強く、無意識のうちに自分を正当化するための思い込みに囚われることがあります。

例えば、他人からの批判や指摘を「自分が責められている」と感じてしまい、相手の言葉の裏にある意図を過剰に悪く解釈することがあるのです。

そのため、思い込みによって自分を守るために「相手が悪い」「自分は間違っていない」と強く信じ込むことで、自分が傷つかないようにしている場合も少なくありません。

このような自己防衛的な思考が強まると、過剰な思い込みによって他者との関係が悪化することがあります。

防衛的な姿勢を取ることで、結果的に自分の立場を守っているように見えても、周囲との関係がぎくしゃくして孤立しやすくなり、「自分だけが正しい」「自分を守らなければならない」という思い込みがますます強化される悪循環に陥りがちです。

過去の経験に影響を受けやすい

過去に何かつらい経験や失敗をした人は、その記憶がトラウマとなり、同じ状況が繰り返されると強い不安や恐れを感じやすくなります。

思い込みが激しい人は、過去の経験を根拠に「また同じ失敗をするかもしれない」「また嫌な思いをするかもしれない」と強く感じ、将来に対する思い込みを強めてしまうのです。

例えば、職場で同僚に裏切られた経験がある人は、「他人は信じられない」「自分は一人でやるしかない」という思い込みに囚われてしまうことがあります。

このような思い込みは防衛反応の一環として働いているとも言えますが、過剰にそれに囚われることで、新しい人間関係や挑戦を避ける傾向が生まれることもあります。

また、過去の経験に影響されやすい人は、自分の意見や行動を変えることを難しく感じるため、新たな環境や出来事に対しても常に不安を感じやすくなります。

他人の意見を受け入れにくい

思い込みが激しい人は、他人の意見や助言を受け入れることが難しい傾向があります。

自分の考えや信念が強すぎるために、他者の視点を取り入れる余裕がなく、違う意見を耳にしても「それは間違っている」「私の考えが正しい」と感じてしまうのです。

このため、自分の価値観や考えを強く守り、他者の言葉を素直に受け入れられないことが多くなります。

また、このような人は、自分が尊敬する人物や信頼する相手の意見であっても、自分の思い込みが強い場合には否定的に捉えてしまうことがあります。

他者の意見を拒否することで一時的に安心感を得られる反面、周囲との意思疎通が難しくなり、次第に孤立することも少なくありません。

さらに、このような思考パターンが強化されると、ますます自分の思い込みに固執するようになり、他者との違いを理解する機会も失われてしまいます。

ネガティブな自己評価

思い込みが強い人は、ネガティブな自己評価にとらわれやすいことも多いです。

例えば、「自分は価値がない」「何をしても失敗する」という思い込みに囚われ、それが自己イメージとして定着してしまうと、自信を持つことが難しくなります。

こうしたネガティブな自己評価は、不安や緊張感を強め、自己否定的な思い込みがどんどん強化される要因となります。

ネガティブな自己評価があると、成功したり褒められたりしても「たまたまうまくいっただけ」「本当は自分にはできない」と思い込む傾向が強まります。

このため、どれだけ実績を積んでも自己肯定感が高まらず、「自分は何もできない」という固定観念に縛られてしまい、どんな状況でも自信を持てなくなることが多いです。

また、自己評価が低いために、新しいチャレンジを避けがちになり、ますます思い込みの悪循環に陥ってしまうことがあります。

思い込みが激しいのは病気かも!?

思い込みが強すぎる状態が続くと、精神的な負担が大きくなり、心の健康に影響を及ぼす可能性があります。

特に、うつ病や不安障害のような精神疾患の一部として、過剰な思い込みが症状として現れることがあります。

うつ病と思い込みの関係

うつ病の症状の一つに「否定的な思い込み」があります。

うつ病の患者さんは、何気ない出来事や自分の行動に対して非常に否定的に捉える傾向があり、自己評価が極端に低くなることがあります。

例えば、仕事で少しミスをしただけで「自分は役に立たない」「もう誰にも必要とされない」と過剰に思い込んでしまうことがあります。

また、たとえ他人から励ましの言葉をもらったとしても、それを「本心ではないに違いない」と捉え、否定的な解釈をしてしまうことが多いのです。

このような思い込みは、病気が原因となっている場合が多く、本人にとっては非常に苦しいものです。

うつ病の影響で脳の働きが低下し、思考が柔軟にできなくなるため、「自分はどうしようもない存在だ」といった極端な自己否定が増えてしまいます。

こうした状態が続くと、本人の生活に大きな支障が出るだけでなく、さらに気分が落ち込んでしまう悪循環に陥ることがあります。

不安障害と過剰な心配による思い込み

不安障害を抱えている方も、思い込みが激しくなることが少なくありません。

特に「物事が悪い方向に進むのではないか」「何か悪いことが起きるのでは」といった過剰な心配が特徴的です。

日常生活の中で些細な出来事に対しても、「自分が何か間違いを犯してしまうのではないか」と感じ、実際にはあり得ないほどの最悪のシナリオを思い描いてしまうことがあります。

例えば、会議で発言をする際に「言い間違えたらどうしよう」「他の人に馬鹿にされるかもしれない」と強く思い込み、不安で頭がいっぱいになり、正常な判断ができなくなることがあります。

また、「人に迷惑をかけてしまうかも」「失敗して恥をかくかも」といった思い込みが続くと、外出や他人とのコミュニケーション自体を避けるようになり、生活の質が大きく低下してしまうこともあるのです。

不安障害による思い込みは、本人にとって「心配しすぎかな?」と気づきにくい場合も多く、周りの人もその辛さを理解しにくいことが特徴です。

そのため、周囲の支えが難しくなり、症状が悪化することもあります。

強迫性障害による思い込み

強迫性障害は、「何かをしなければ不安になる」「特定のことが気になって仕方がない」といった思い込みが非常に強く表れる障害です。

この障害を抱える人は、特定の行動や思考を繰り返さずにはいられず、これが日常生活に大きな支障をきたします。

例えば、「手が汚れているかもしれない」「このままだと病気になる」といった思い込みが強くなり、何度も手を洗う行動が繰り返されることがあります。

このような思い込みは、本人にとっては非常に現実的であり、他の人には理解されにくいものです。強迫性障害の特徴は、「絶対に間違いがないようにする」「常に完璧でなければならない」という極端な思考が強くなることです。

このため、ちょっとした不安でも「これをしなければ大変なことになる」と信じ込んでしまい、それに対する強い思い込みが行動を制御しにくくします。

結果として、自分の行動を制御できずに思い込みが増幅し、ますます思考の柔軟性が失われてしまうことが多いのです。

パニック障害と体調への思い込み

パニック障害は、突然の強い不安や恐怖に襲われ、激しい身体症状を伴う障害です。

特に、パニック発作を一度でも経験すると、「また発作が起きるかもしれない」という思い込みが強くなり、身体の小さな変化や違和感に対して過剰に反応してしまうことが多いです。

例えば、少しでも心臓がドキドキすると「発作が来るかもしれない」「このまま死んでしまうかもしれない」と恐怖を感じ、その思い込みがさらに不安を増幅させてしまいます。

このような思い込みが続くと、発作が起きそうな場所や状況を避けようとする「回避行動」が増えてしまいます。

例えば、「電車の中で発作が起きたら逃げられないかもしれない」という思い込みが強まり、外出そのものを避けてしまうこともあります。

この思い込みによる行動制限が続くと、生活の範囲が狭まり、外出や人と会うことが難しくなり、結果的に孤立してしまうこともあります。

パニック障害における思い込みは、身体の症状に対する不安が大きく関係しており、本人にとっては非常に現実的で強烈な恐怖となっています。

このような症状がある場合、心理療法や薬物療法を通じて思い込みにアプローチし、少しずつ不安を和らげていくことが重要です。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)による思い込み

心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、過去に経験した非常に強いトラウマや恐怖が原因で、

特定の状況や出来事に対して過剰な反応を引き起こす障害です。PTSDの人は、その出来事を繰り返し思い出したり、同じような状況に遭遇すると、過去の記憶がフラッシュバックし、「またあの恐ろしいことが起きるかもしれない」と強く思い込んでしまいます。

例えば、交通事故を経験した人がPTSDを発症すると、車に乗るたびに「また事故に遭うのではないか」という思い込みが強くなり、車の中で強い不安感やパニックを感じることがあります。

この思い込みが強まると、交通機関そのものを避けるようになり、外出が困難になることもあります。

また、職場や人間関係においても、過去のトラウマが影響して特定の状況や人物に対して思い込みが強くなり、行動に制限がかかることが多いです。

PTSDによる思い込みは、心の深い部分に根付いているため、自力での改善が難しい場合があります。

心理療法やサポートが必要な場合もあり、専門家によるアプローチが回復への大きな手助けになります。

思い込みが激しい時の対処法

思い込みの激しさに悩んでいる時、まずは「自分が今、思い込みをしているかも」と気づくことが第一歩です。

その上で、思い込みの原因となっている状況や考え方を見つめ直すことで、少しずつ心を落ち着けることができます。

具体的には、以下のような対処法があります。

自分の思い込みに気づく練習をする

思い込みを和らげるためには、自分がどのような思い込みに囚われているのかに気づくことが大切です。

思い込みは多くの場合、無意識に抱いてしまっているため、気づかずに行動や気持ちに影響を与えています。

自分が「こうに違いない」「絶対にこうなる」と感じたときに、それが事実かどうか一度立ち止まって考えてみましょう。

例えば、「上司が最近自分に冷たい気がするから、自分は嫌われているに違いない」と思い込んでいるなら、果たしてその理由は何なのか、具体的な証拠があるのかを自問してみます。

この練習は簡単ではないですが、日々の中で少しずつ意識的に行っていくことで、次第に「また自分が思い込みをしているかもしれない」と気づくことができるようになります。

思い込みに気づけるようになることで、そこから抜け出すための第一歩を踏み出すことができます。

第三者の意見を積極的に取り入れる

思い込みが激しいと感じたときは、信頼できる人に話を聞いてもらい、他者の意見を取り入れることが非常に効果的です。

自分一人で考えていると、どうしても思考が偏りがちになり、思い込みが強まってしまいます。

友人や家族、同僚などに話してみることで、他の視点からアドバイスや意見をもらうことができ、自分が見えていなかった面に気づくことができます。

例えば、「自分の発言が誰かを不快にさせたかもしれない」と気にしているとき、そのことを第三者に話してみると、「それは考えすぎではないか」「むしろ相手は気にしていないと思うよ」といった異なる見解がもらえることがあります。

他者の視点を取り入れることで、思い込みが少しずつ和らぎ、柔軟な考え方ができるようになります。

セルフモニタリングを実践する

セルフモニタリングとは、自分の思考や行動のパターンを記録し、振り返る習慣を持つことです。

日記やメモを使い、自分がどんな時にどのような思い込みをしてしまうのかを具体的に記録してみましょう。

「どのような出来事で思い込みが生じたのか」「どのような感情が湧いたのか」「その後にどのような行動をとったか」などを振り返ることで、自分の思い込みが起こりやすいパターンや状況に気づくことができます。

例えば、仕事で指摘を受けたときに「自分は能力が低いに違いない」と強く思い込んでしまったら、その出来事や感情をメモしてみます。

このようにして記録を重ねていくと、自分が思い込みやすい場面が見えてきます。

そして「こういう時に自分は思い込みをしてしまうんだな」と冷静に分析することで、同じパターンが繰り返されるのを防ぎやすくなります。

自分の傾向を知ることは、思い込みに振り回されないための大きな力になります。

思考を柔軟にする練習をする

思い込みが激しい時は、思考が「こうでなければならない」という固定観念に縛られていることが多いため、物事を多面的に見る「柔軟な思考」を身につけることが役立ちます。

柔軟な思考とは、1つの考えに固執せず、異なる見方を持つようにすることです。

例えば、他人の何気ない行動に対して「自分を嫌っているからだ」と思い込んでしまう場合、その理由を複数考えてみる練習をします。

「相手も忙しいから余裕がなかったのかも」「ただ機嫌が悪いだけかもしれない」と、他の解釈があることに目を向けてみましょう。

こうして別の考え方ができるようになると、次第に「自分の思い込みだけが正しいわけではない」と感じられるようになります。

柔軟な思考を意識的に取り入れることで、思い込みに囚われることが少なくなり、気持ちに余裕が生まれます。

柔軟な思考を身につけるには時間がかかるかもしれませんが、少しずつ日常生活で取り入れていくことが大切です。

カウンセリングや専門家のサポートを受ける

思い込みが自分だけではなかなか解消できない場合、カウンセリングや専門家のサポートを受けるのも一つの対処法です。

思い込みが強い方は、専門家と一緒に話をすることで、今までの考え方を振り返り、客観的に自分の状況を見つめることができます。

専門家は、思い込みが生じる原因や背景についての理解を深める手助けをしてくれるため、自分だけでは気づけなかった面に気づくことができるでしょう。

カウンセリングでは、具体的な対処法や緩和のためのアドバイスをもらうことができるほか、思考の偏りや固定観念を見つめ直す訓練をすることもあります。

また、心理療法の一環として、思い込みを軽減するための技法(認知行動療法など)を使い、思い込みに囚われにくい考え方を身につけることが可能です。

必要であれば薬物療法も組み合わせて行うことで、思い込みが生活に与える影響を和らげることができます。

日常生活のバランスを整える

日常生活のバランスを整えることも、思い込みを和らげるのに役立ちます。

睡眠不足や栄養の偏り、運動不足が続くと、心も体も疲弊し、冷静な判断がしにくくなります。

思い込みが激しくなる原因の一つに「心と体のバランスの乱れ」があるため、まずは生活習慣を整えることが大切です。

適切な睡眠時間を確保し、バランスの良い食事を心がけ、ストレスを溜めないような生活リズムを意識することが、思い込みを和らげる第一歩となります。

特に、運動は思い込みを軽減するのに効果的です。

運動をすることで体がリフレッシュし、ストレスが緩和され、心に余裕が生まれやすくなります。

気軽に始められるウォーキングやヨガ、ストレッチなど、運動の習慣を取り入れることで、思考も柔軟になり、思い込みにとらわれにくくなります。

心と体の健康は密接に関係しているため、生活のバランスを整えることが思い込み対策に大きく貢献します。

まとめ

思い込みが激しいと感じることは、決して悪いことではありません。

むしろそれは、真面目で慎重な性格の現れであり、自分の考えや行動に責任を持とうとする姿勢から生まれているのです。

しかし、過剰な思い込みが続くと、心が疲れてしまい、精神的な健康にも影響を与えることがあります。

思い込みに悩む自分を責めるのではなく、その背景にある原因や傾向を理解し、少しずつ対処していくことが大切です。

そして、必要であれば専門家の力を借りることをためらわないでください。

自分の心と向き合い、より健やかな日々を送るための一歩を踏み出してみましょう。

天津ユメト
天津ユメト

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